男性不妊の原因についてご説明いたします
男性不妊の原因は様々ですが、大きく次の4つにまとめることができます。
さらに、それぞれはさらに細かく分類することが出来、男性不妊の原因となっています。
グラフにすると次のようになります。

男性不妊の原因の中で、圧倒的に多いのは、精子を作る機能に障害があり、精巣でうまく精子を作ることができない「造精機能障害」です。男性不妊の原因の約90%はこの「造精機能障害」にあると考えられています。
「造精機能障害」の目安となるのが「健康な精子」の定義です。WHO(世界保健機関)では、精子の数や運動率の正常値を次のように定めています。
| 数 | 精液1ml中に2000万匹以上 |
|---|---|
| 運動率 | 前進運動精子が50%以上 |
| 奇形率 | 15%以下 |
| 生存率 | 75%以上 |
この条件を満たさない、即ち「精子の数が少ない」「精巣でうまく精子を作ることができない」「精子の運動率が低い」等、いわゆる精子の質が悪い状態を造精機能障害といいます。造精機能障害は、さらに細かく次の5つに分類することができます。
精液1ml中に精子が2000万匹以下の状態(正常は2000万匹以上)
精液1ml中に精子が1000万匹以下の状態(正常は2000万匹以上)
精液中に精子が1匹もいない状態(正常は2000万匹以上)
精子の運動率が低く精子運動率が50%以下の状態
奇形の精子が多く、正常形態精子率が30%以下の状態
クラミジアや結核菌等の細菌の感染により、性器に付随する精巣上体や前立腺、精嚢線などの副性器が炎症を起こし、精子の運動率が低下し、男性不妊となります。
精子は正常に造られているのに、精子の輸送路である精管に何らかの問題があるため、うまく精子を運ぶことができず、男性不妊となります。先天性のものや病気や事故の後遺症などによるものがあります。
精管通過障害はさらに次の5つに分類されます。
精管の近くを通っている静脈の流れが悪くなり、うっ血して、瘤(こぶ)が出来た状態。陰嚢内の温度が上昇し、温度変化に弱い精子が死滅したり、造られにくくなったり、運動率が低下し、男性不妊となります。
精管の一部が欠けたり、狭くなっているため精子が運ばれず「無精子症」になっている状態。先天性の場合と外傷・炎症の後遺症で起こる場合があります。
結核や性行為感染症などによって副睾丸炎を発症し、精管が塞がっている状態。高熱が出たり、陰嚢の肥大化を伴います。
精液1ml中に、白血球が100万個以上存在する状態。精子が白血球によって傷つけられてしまい、正常な精子が減少します。
性交時に勃起しない、うまく射精できないなど、性交に何らかの障害が生じ男性不妊となります。身体的な原因だけでなく、ストレスや心の病等メンタル面が原因になっていることも多々あります。ストレス社会と言われる時代、性行為障害は年々増加の傾向にあります。
次の2つに分類されます。
勃起が起こらず、性行為が行えない状態。糖尿病などから起こる身体性のものと、ストレスや緊張等から起こる精神性のものがあります。
勃起は起こるが、射精できない状態。誤ったマスターベーションにより膣の刺激で射精できなくなってしまう「膣内射精不能」、射精に至るまでの時間が早すぎて膣内でうまく射精が行えない「早漏」、逆に遅すぎて射精が行えない「遅漏」、膀胱に射精してしまう「逆行性射精」等があります。